思い出して整理してみる…そしてやっぱり山に行きたい(メモ14)
今日もあまり調子が良くなかったけれど、買い出ししないと今週困るので母と出かけました。その後家に戻ってぐったり。
最近昔のことを思い出す。思い出を反芻するのは癒しになるらしいので悪くないんでしょうけれど。以前入院した頃のことことか。父のこととか。でもあまり感情的にはならない。すごく悲しいとか懐かしいということもなく淡々と思い出が巡る感じ。
それって先に旅立ったみんな、ちゃんとしっかり浄化されて、あちらで幸せになってくれてるからかなあ。もう生まれ変わってこちらに来てるのかもしれない。
看護士さんになるために看護学校に入学してすぐに白血病になって亡くなってしまったHちゃんや、私と同じだけど難しい種類の肉腫で何度も手術して、でも最後まで闘うことをやめなかったSさん。婦人科系のがんでつらいオペをしてもタバコ大好きで、先生と病室でいつもバトルしてた Iさん……他にもたくさん。もちろん退院してすっかり元気になって待合室で何度か会えた人もいたけど、病気が治っていくと日常生活に戻っていくから病院で知り合った戦友とも疎遠になっていくんだよね。
でもそれは正しいこと。
ふと自分は病院にいた時の方がある意味前向きだったなあという感覚も思い出して来た。退院後しばらくしてから5年くらい経過するまでの間がきつかった。あまりにも時間が経っていてこういうことも忘れてたなって。結構自分は幸せだったのかもしれない、忘れていられるほど。
退院して仕事が始まって落ちてしまった体力や仕事上の技術力との葛藤、そのころ母も体調を崩し気味で家の中(当時は実家にいた)もちょっとギクシャクしていて、治療も終わって経過観察だったのにとてもきつかった。そうあのとき初めてがんセンターの中にできた精神科の先生に面談してもらった。薬は出なかったけれど随分カウンセリングは受けたのだ。先生は福祉にも詳しくて、母と当時実家にいた長兄のことを聞いてまず障害者向けの公的な介護サービスを受けるように言ってくれて、アドバイスや手続きも教えてくれた。もちろん私に関することもたくさん聞いてくれて……そう、大抵は仕事と体力の大変さと、プライベートの大変さが重なるとダメになる。人間はどこかでバランスを取らなければならなくなるから。
今の私はやっぱりプライベートもまだ本調子じゃないのだろうなあ。どこでバランスをとるか。早く薬をやめたいんだけれど焦ってもしょうがないということもちゃんとわかっているんだが。
もう少し体力をつけて、夏には山に行きたい。
しかしこんなに疲れやすくなってしまって、行かれるのかな、山なんて。まあ精神的に相当などん底状態で、体重が10キロ以上激減していた去年でも槍の先っぽまで行けたんだから根性出せばいけるかな。
できれば……あの山。今は内緒ね。
それから、私の愛する上高地にはもう人がたくさん往来しているのだろうか。梓川の流れの音が聞きたい。聞きたいよ……。
« 副作用(メモ13) | トップページ | 手湿疹について »
「心と体」カテゴリの記事
- 夏休み最後の日(2018.07.16)
- おばさんが若い人になじむまで(2018.03.24)
- 10年以上ぶりに入院したり、お医者さんと話して思ったこと(2017.12.15)
- メモ21 私に今必要なのは……(2017.12.13)
- 歯茎に完全埋没の最後の親知らずを抜く 2(2017.11.29)
「入院・外来・検査そしてつぶやき」カテゴリの記事
- 左顔面膨張(2017.12.16)
- 10年以上ぶりに入院したり、お医者さんと話して思ったこと(2017.12.15)
- 歯茎に完全埋没の最後の親知らずを抜く 2(2017.11.29)
- 歯茎に完全埋没の最後の親知らずを抜く 3(2017.12.06)
- 悲しい(2017.06.23)
「アウトドア」カテゴリの記事
- 目覚めよの声が...(宮田八郎さんのドキュメンタリーも観たよ)(2019.11.09)
- 思い出して整理してみる…そしてやっぱり山に行きたい(メモ14)(2017.06.11)
- 新年(2017.01.06)
- 老化ですか(2012.10.27)
- 無償の愛(2012.10.13)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
さらさん
こんなに山が近いのに
それが当たり前で、登りたいとは思わないのです
日常に溢れているからありがたみがないっていうか
逆に海とか都会とかには凄い憧れがあって
まとまった休みに海に行きたいとか
東京に買い物にいきたいとか思うんですけどね
さらさんからしたら、すぐそこに上高地があるのに勿体無いと思われるのですかね
投稿: 山桜 | 2017年6月11日 (日) 22時20分
山桜さん
まあ、そんなものですよねー。
でも私も山登りって興味なかったのです。だってつらいし、何が面白いのか全然わかりませんでした。
父が若いころ山をやっていた話を聞いても全く心が動かなかった。
でも20代で足に腫瘍ができて、さすがに35歳の時に再発した時には、主治医からおとなしい性質の腫瘍で放射線治療で再発したことないって言われていたのに……ってちょっとショックで。退院したらこれまでしたことがないことしたいなと思ったのでした。
今回のエントリに書いたSさんという病院で知り合った人が、乗鞍のことを話してくれて、退院したら登ろうと決めたのも一つのきっかけです。
都会の景色で癒されるのは、地元工業地帯の夜景かなあ。
ちょっと悲しくて力強くて悪くないです。
こちらにいらっしゃる時は声をかけてください。ドライブしましょうー!
上高地は景色の美しさも素敵だけど、ガチの山屋とヘラヘラの観光客が交差するところも好きなのです。
死ぬなら田代湖のほとりで……と思うほど愛する場所(笑)。
投稿: さら | 2017年6月11日 (日) 23時28分