心の龍を飼いならす(メモ12)
前にも書いているけれど三浦綾子さんは自分の心には龍がいると言ったらしい。また林真理子さんも、健康な肉体に不健全な魂を宿していると言っていた。
お二人と同じなんて言ったらおこがましいにもほどがあるけれど、同じように感じることが多くある。自分の人生がうまくいかないのはこの龍(化け物)に気づいてしまったからかもしれない。気づいたからには上手に手懐けなければならないのに、それができていないからだと思う。この龍なのか化け物なのか……不健全な魂のかけらは、ちょうど仕事で悩みが深くなった2013年後半ごろには私をだいぶ蝕んでいたようで、その時の心の揺れがブログにも記載されている。心の化け物を上手にコントロールすることができたら、もっとクリエイティブなアイデアの糧になるのだろうけど、だいぶ噛み付かれてしまった宿主である私は、ボロボロになってダメになってしまいました。
確かにコイツのおかげで斬新なストーリーを思いつくこともあったし、ジャストフィットな言葉を選び出すことができることもあった。でも一時は食い殺されかけて(いわゆる鬱状態からの自殺願望とか食べ物を受け付けないとか)、噛みつかれっぱなしで疲れきって何も考えられなくなってしまいました(自己承認能力の著しい低下)。ようやく最悪の状態から脱しつつある今、コイツとどうこの先仲良くやって行くか冷静に考えて実行して行こうかと思ってる。
化け物とか龍とか言って、本当に私の頭が壊れたように思うかもしれないけど、うまい形容がないのです。自分の心の一部がどうにも言うことを聞かない状態というか……あくまで一部で、ちゃんと冷静な自分もいるのです。ただ2013年から仕事で思い悩むようになってから、この龍、化け物の部分の暴れっぷりを諌めることができなくなって、それでも現実の世界では「会社の道理をわかった大人」をやってないとならないわけで、とても苦しかった。うまく行かないことも多くなって、そればかりになって、こんなに仕事のできない自分ならいない方がマシだし、自分がいなくても会社も世界も回る(その通りなんだが)とも思うようになり、父も弱って亡くなり、自分の私生活でも思うように行かなくなっていき、化け物/龍の住むエリアがどんどん広がっていったような気がします。
例えば、強く感じているストレスにたいして(そのストレスが人間だった場合など)口汚く罵ったりできたらいいのかもしれないけど、どうしても相手の良いところを見つけ出そうとしてしまってできないんだよね。いや、それをやってしまったら、それこそ心に住むコイツが相手を見下してしまって、それまでの均衡が崩れてうまく行っていたこともうまく行かなくなる気がしてしまう。
つまり本来の自分は、周りが思うような人間ではなく、冷酷で偏った見方しかできないのを知っているから、そうならないようにとても配慮して暮らしているから……これまでなんとかバランス保ってやってきたことをリセットしてしまうことになるので、思ったことをすぐに口にしないようにしてきたのだった。まあ、もうそうやって相手を賛美しようとしても無理な状態に入ってたんだろうけどね。
「世の中から居なくなりたい」と願っていた頃に比べたら雲泥の差で元気になってきたなと思うけど、いつまたコイツに私の言うことを利かせられなくなってしまったら、どうなるかわかりません。
薬を飲むことや通院が不要になってからも、この魔物と上手に付き合えるように、もっとゆとりを持たなくてはならないんだと思ってます。
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