Webで知り合ってほぼ20年の友人との再会
プロフィールにも書いているように私がネットを本気で使い始めたのは仕事ではなく、自分が罹った肉腫について調べるためでした。
肉腫については、今ではネットも医療も進んだから症例が多くなったけど1999年にはあまり知られておらず、またひとくちに「肉腫」と言えどとても種類が多く、なのに症例が少なく、おそらく見落とされてしまったケースもちょっと前までは多かったと思います。当時Webで検索してもほとんど情報がなく、むしろ犬や猫の例が多くて獣医さんのページに行き着いてばかりで途方にくれました。そんな時に知り合ったのが今回の話の友人。同じ病気にかかった人との情報共有のためにもと、彼女はブログを開設していて、そのブログに私がたどり着いたのが始まりでした。偶然にも同い年の女性であり、私より先に治療を受けていた彼女のブログにはとても勇気付けられました。これから病院に行くという私がメールを送ったらとても丁寧な返信をくれて感動すらしました。当然彼女のサイトにはたくさんの人が訪問していて、その多くが厳しい病を患っていた本人や家族がほとんどでしたが、皆過酷な状況でもとても明るく、力強く毎日を送っていました。そうして知り合った中には、先にあちらの世界に旅立った方も多く、まだ若かった私にはショックを受ける事もありました。その一人一人に丁寧に親身に寄り添っていた彼女……気がつけば彼女とのやりとりが始まって20年近くが過ぎようとしていました。
その後私は再発はしたものまあなんとか手術・退院し、そして私より過酷な病を得ていた彼女も、ここ最近はふたりとも互いにこの病気で思い煩うことはほとんどなくなりました。歳を重ねて行く上でそれぞれに悲しいことを得たり、それを乗り越えたりして今に至っています。
そんな彼女が関西から東京に来るというので、先日再会しました。多分最後に会ったのは10年を優に超えていての再会。いやはや嬉しかった。オフ会で2回、京都で1回会っていたけど、ずっとずっとずーっと文字でやりとりばかりしていて、それもそんなに頻繁でもなく、お互いのブログにリンクを張るわけでもなく、時折他愛のないやりとりをし、互いのブログを訪ねて心配になれば連絡を取り合う……でもねえ、不思議なんですよ、そんな緩やかで頼りなげなつながりなのに、ずっと少女時代からの知り合いみたいなんだよね。知らないことの方がおそらくずっと多いと思うのに。
もしかして同じ地域で育った同級生だったら友達にならなかったかもしれない。こんな形で出会って、繋がって来たから長いこと分かり合えたのかもしれない。ズボラな私と彼女じゃ、近くにいたら嫌われてたかもしれないもんなぁと時々思います。
久々の再会では、二人の記念写真も撮らず、ずっとお喋りしてました。今度いつ会えるのかもわからないのにね。
友情っていう言葉でくくるにもちょっと違う気がする関係。なんと形容したらいいのかわからないけど、こんな繋がりもいいじゃないか、と彼女と別れた後、東海道線の流れる景色を見ながら考えました。すごく美しく、心もピカピカな彼女と、そのご家族がこれからもずっと幸せで穏やかでありますようにと願うひとときでした。
♪ああ、落ち葉舞う 教室で肩を寄せ
互いがどんな少女時代を過ごしたかも知らない私たちだけど、東京の夜、もうしっかり大人になってしまった二人が久しぶりの再会でおしゃべりした時間は制服を着ていた時代の心だったように思う。また会おうね。
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