富士山入山料徴収開始のニュースをきっかけに思う事
正直言って入山料に反対する人の気が知れない。
自然はタダなんて言うのは身勝手です。タダかもしれないが、大自然にレジャー目的の人間どもを迎え入れる労力を考えた事があるのか。自然はタダでもそれを維持するのも人間。入って来た人間の安全を確保するのも人間。
自分が山に登るようになって、かなり険しい山間部にも立派な道路が通っている事に目が向き、日本の土木技術と管理の凄さに驚いて感謝の念すら湧いて来た。山に入れば大抵のところはちゃんと山道が示されており印はもちろんロープや鎖が張られている。誰でもない人間がやっているのだ。そしておそらく日本人のほぼ100%が貨幣経済の中で生きていて、山を管理、維持している人も愛している人も、ポッと出のにわか山男、山女も、観光でちょっとだけ覗きに来た完全レジャー目的の人も同じように貨幣経済の中で生活している。なのに、山を管理、維持している側に金は払わない、だって元はタダでしょって言うのは間違ってないか? 観光で稼いでるというのは、話の本質をすり替えている。レジャー目的の人間を迎えいれる自然は放っておいたら荒れ放題になるのがわからないか? 上高地に行くとその美しさに毎回感動するが、観光バスに乗ってヒールを履いたままやってくる客が植物をむしったり、花を摘んだりする姿は本当に悲しい。国立公園にペットと一緒にやってくる人間の無神経さには怒りすら湧く。有料トイレに平気な顔でお金を入れずに出て行く人達………せめて自分が出して置いていく物に対しては金を置いていけ。
徴収した金の使い道がどうなっているのかわからない内は払わないとか、くだらない事言ってないでまずは払え。何万円とかの金額じゃないのだから。シンプルに考えて欲しい、山を維持する手段を知らない人間どもがただ物見遊山で大量に自然に入れば荒れるのだ。入って来た者達の安全を確保するために道を整備して、トイレを作って、休憩できるところを作ってとしなければならない。当然金はかかる。子供でもわかるんじゃないか?
「じゃ、そのままでいい。こっちはそんなこと要求していない」などと思うならば、それこそ身勝手だろう。大体金を払いたくないとか平気で植物を摘む人間に限って、やれトイレが臭いだの、道がぬかるんでいるだの、果てはジュースが高いだの言うのだ。
ハッキリ言おう。ガイドブックに乗っているような日本の山はタダではない。レジャーと自然保護を共存させるために既に凄い金額がかけられている。せめてそこで徴収される入山料や有料トイレなどの金額に対しては気持ち良く払って下さい。そして自然の美しさとともに、それを維持している人たちの労力や自然愛する心を感じてください。そうすると自然の美しさと一緒にそういう人々の力強さや自然への心も感じる事ができます。
目に見える以上のことを感じてほしいのです。そうしたら神様にお賽銭をスッと出してしまうように、入山料くらい払いますよという気持ちになるはずです。
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