男目線、女目線
学生の時代、文芸を真剣に学んでおりまして、今から考えりゃ全然飯の種にならない事やってました。
作品書いて発表するなんてことも授業としてあったのですが、恋愛を男目線で書いたら、作品自体は駄作と評されたのに、描写やら描き方が良いと周りから褒められました。男が浮気する話なんですけどね。リアルに私のこと知ってる人はハハ〜ン……と思ったでしょうな、当時。
疲れているらしく、会社に行く時に音楽なんて聞いてます。あまり聴かないんだよね、年取ってから。疲れているときは聴きたくなるんで、精神疲労気味なんでしょう。だから今日も音楽ネタ。
この曲は、KANちゃんファンには隠れた名曲と言われております。私も好きです。曲は地味だけどね、ストレートな歌詞がよいのです。KANちゃんは音楽家なので詞をつけるという作業は相当な労力が掛かるらしいですが、どうしたらこういう言葉が浮かぶのでしょうな?
女子が聴くとこの曲は「こんな風に愛された〜い」という部分をコチョコチョしてくれるわけですよ。
対するこちらの曲。この曲も私が大大大好きな曲。
他人が作った曲を歌い上げる職人「ボーカリスト」は数居れど、池田聡さんの声は特に素晴らしいと思います。彼も「モノクロームヴィーナス」以降、あまり注目されていないように思えますがもっと評価されるべきアーティスト。どこぞのカバー集を出して売れまくっているヒョロヒョロ声の男性ボーカリストよりもずっと歌唱力があると思うのだが(誰かって?ご想像におまかせします……誰の心にもそんな風に思っている人、いるでしょう)。
詞を聴き比べると、一方は離れることを阻む男心、もう一方は送り出す男心が歌われてます。KANさんは男性の心の中だけを歌い上げていますが、池田さんの曲は別れの場面そのものを描いているので聴いていると情景や風のにおい、音までが聞こえてくる感じも好きなんだよね。
送り出す男心を歌って大ヒットした曲として思い浮かぶのは一青窈さんの「ハナミズキ」があります。自分は一青窈さんそのものをあまり「どうとも思わない」のですが、ふとした時にこのメロディーを口づさんでいる自分がいるので、曲(音階の集まり)自体が完成されているんだと思います。そしてこの曲の要所要所に核となる言葉がきっちり当て込まれているのも効果的だったのでしょう。「ハナミズキ」の歌詞を改めて通して読むと、良く意味が通らない言葉が挟み込まれているのがわかります。かの小田和正氏も歌番組「クリスマスの贈り物」で『この歌詞の意味が全然わからなかったので、なぜ売れるのか理解できなかった』と語っていました。でも曲の完成度とポイントを押さえた言葉配置、そして全体の空気感で名曲になっているのです(名曲である事は間違いないとは思う)。
まあ、一青窈さんと小林某氏との熱愛がすっぱ抜かれたときは、あ〜、そ〜いうことなんだ、この曲……とも思ったが。
私も女子の端くれですが、別れを女子が切り出した時に相手からスマートに阻まれようが、幸せを南無ぅ〜祈られながら送り出されようが、自分が主人公の位置にいるという事自体が好きなのかもしれません、女子は。もっと詳しく言えば、ちょっとは止めてくれて、その後はすんなりスマートに見送ってね! と妄想している。そんな妄想を呼び覚ます曲達。
別れの時の心理は男子の方がもっと揺さぶられるのかも、今は。ストーカーも最近は男の方が多い気がするのは気のせい? いくら草食系と言えど性的快感は男性の方がダイレクトに得られるから、それをいつでも提供してくれることが可能なパートナーが突然離れていくと豹変するのかもねえ。まあ、ちょっと乱暴な意見ですが。
男性が聞くとどんな感じなんですか、これらの曲……あ、そんなに深く考えて聴かねーよ……そうですか、そうですよね。失礼いたしました。
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コメント
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すっごいご無沙汰してます。
同じく、文芸を学んでいた同士として…
母娘と女同士の親友のあれこれをしんねりと扱ったら、レズ(当時の批評そのままの言葉を使用させていただきます)もの認定をくらったのを思い出しました…。
そうじゃない、そうじゃないんだよー。
音楽といえば、先月、唐突に思い立ってミッチーのライブに行ってきました。いろいろストレスたまった、叫びだしたい気分だったけど、すごく楽しかった。ライブ自体久しぶりだったんですが、音楽は元気をくれますよね。
ずっと流れてる約束、カラオケ、行きましょうよ!
投稿: marco | 2013年7月 3日 (水) 12時43分
marco様、こちらこそご無沙汰してます。
何度となくメールでお誘いをしかけてやめてしまっていました。大人になると大人の事情とか仕事とかいろいろ考えてしまって、こっちの都合でお誘いするのがためらわれてしまうのでした。
つい先日も疲労とストレスから絶叫した〜いとLINE仲間にLINE上で絶叫したばかりです。カラオケ、おつきあい下さい。
受け手側がヘロヘロなので音楽聞いてもそれほど復活出来ず、むしろクラシックの方が尖った心が落ちつくので多く聞いてます。最後は古典、原点に戻るのですな。
あまり学生らしい学生でもありませんでしたが、まあ若いってだけで楽しかったのだなと遠い目で思うのです。箸が転がってもおかしいという本当の意味は、何を見ても面白くなくなってこそわかったのでした。
ご家族の皆様はお元気でしょうか。近況すら報告し合ってませんね。メールします。会いましょう!!
投稿: さら | 2013年7月 4日 (木) 08時20分