ローンとクルマと地震&火災保険と

おかげさまで、怒濤のごとく次のクルマが決まりました。

因果な性格で、決めた後も本当に自分の選択が正しかったかクヨクヨしましたけど。今のクルマが完全に走らないわけじゃないってこともあるんだと思います。 でも良く考えれば、この先、もし高速なんかで故障してレッカーされて廃車なんてことにでもなったら……そういうリスクも古くなれば高まるわけで……コアラ 号としてはそれこそ屈辱なんではないかと。それならばちゃんと走るうちに次にバトンタッチさせるべきなんだろうと、そう考えるようになりまして。これまで ただ乗るだけで、所有者として最低の面倒しかみてこなかった私をしっかり乗せて走って来てくれて、本当に感謝してます。次のクルマを選ぶ時に、金額と燃費 とシートアレンジの３本柱で選んでいたんですが、つくづく同じような見た目、燃費で疲れ果てていた所に決めた車種のクルマの名前が急浮上！ そもそもトヨタとホンダの一騎打ちになっていたのですが、まさに後ろから走りよって来て追い抜いてきて私の前にキュッっと止ってしまったのです。
一目惚れですな。
でも予算を大きくオーバーしていたので諦めたのですが、ちょうど中古車屋さんにディーラーの試乗車としていたものが出ていると兄が情報をキャッチしてくれ て、面接の上決めてしまいました。それでも予算はオーバー、考えていたよりは燃費もイマイチ、シートアレンジも想定以下なのですけど、私と出会うまでの流 れがまっすぐな一本道の坂を走り下りてくるように訪れたので、ウチに来たいのかなあと。それと見に行った時、もう既に薄暗かったのでライトを点けてもらっ たんですが、その瞬間自分で考えていなかった言葉が。「かっこいい〜」なんてのが口をついて出たのでした。いや、本当は兄がご推薦だったPoloの方が自 分にはお似合いだと思っていたので、この子は今回は諦めて、Poloの手頃な中古車がを探すかと思っていたのに。たぶん今まで国産コンパクトカーを観すぎ て飽き飽きしてたんでしょうね……あ〜、自分、クルマの事観てこんなこと言うんだって。このときの気持ちを大切にすべきかなあと。
出会いを大切にすることにして、決めました。

しかし、ちょうどマンションの繰り上げ返済も申し込んだ直後で、地震＆火災保険も専有部分は購入時に個人で入っていたものの、家財は入っていなかったから 契約し（長期一括払いのが安いのでそうした）、クルマの手続き。クルマってお金の事だけじゃなく車庫証明で警察に行ったり、保険をどうするかとか、印鑑証 明がどうだとか……ああ、もう大変だわ。仕事があるから手続きするのってパワー要る。
考える事いっぱい、記入する書類いっぱい、ハンコもいっぱい押して、お金はスッカラカン！ 人生で２番目に大きなお金が動いてます。さすがにマンション購入時よりは額は少ないけど……。考える事が急に増えてしまって、この前トイレに行ったらなん とおしっこがアワアワ……って糖尿!?
本当に急にいろんなことが重なったから、疲れて糖が出たのかも。
ヘタレのキャパシティは小さい。
とにかく、今のコアラ号とのお別れももうすぐなので、それまで少しの間、思い出に浸りながら走りたいと思います。

中古車屋さんと話を決めての帰り。コアラ号で国道１号線を走っていると、お別れを決めた事が後ろめたくて、悲しくて、泣くのを我慢して運転してたら、付き 合ってくれたネオさんが「とうとう決めちゃったね」と一言。「だってコアラ号車検通しても、この年式で状態だといつまで走れるかわからないし、今回通した らブレーキパッド交換決定してるし、他にもいろいろガタもあるだろうし……」と言い訳めいた事を言う私。
しばしの沈黙の後。
「このコアラ号ともお別れだね」
聞いた瞬間に顎のちょうつがいの辺りがギューッと痛くなって、我慢していた涙が怒濤のように溢れて止らなくなりました。「もー、言わないでよぉ、私だって お別れが悲しくて泣くの我慢してたのにー」とわんわん泣きながら運転する私、困ったとも失笑とも悲しみともつかない感じのネオさん。
そうだよ、ネオさんをはじめ家族や友達をたくさん遠くまで連れて行ってくれたコアラ号。むしゃくしゃしている私の気持ちをドライブに連れて行って慰めてく れたコアラ号。ネオさんと車内で喧嘩しちゃったことや、前方不注意で危うく接触事故になりかけて、おじさんに凄い剣幕で怒鳴られた事、駐禁切符を飾らせて しまったこともあったけど、大きな事故も故障もなく、いつもご機嫌に走ってくれました。信州、立山、三浦半島、そして津波で今は壊滅してしまった三陸海 岸……そういういろんな記憶が綯い交ぜになって、もうわ〜んと泣いてしまいました。
ホントにありがとう。コアラ号には何も出来なかったけど、クルマの良さをたくさん教えてもらいました。
お別れのその日まで、ETCは外してしまったので遠くには行かれませんが、のんびり走って思い出を噛み締めるつもりです。