南方熊楠とさかなクン
クリスマスツリーならず辰子像。
23日の天皇誕生日に今上天皇の会見が放送されていましたが、絶滅したと言われたクニマスが西湖で発見された事に触れていらっしゃいました。
昨年夏に田沢湖を訪ね、湖畔にあったクニマスに関する石碑を観ていたのでこのニュースは大変興味深く眺めていたのですが、魚類学者でもある陛下がこのことに触れられて改めて凄いことだったのだなあと思ったのです。さて、陛下のお言葉の中で「さかなクン」と名前を呼ばれたさかなクンですが、日本魚類学会で天皇陛下が同じ会場に出席された時にもあの帽子をかぶったままだったそうです。
さかなクンは南方熊楠みたいだなあって思います。
南方熊楠は民間の一研究者で、最近では菌類の学者として有名ですけど、私は民俗学者として初めて名前を知りました。Wikiを読むと大変な博識の一方で変人と言われそうな行動もたくさんあったようです。有名なエピソードとして昭和天皇に粘菌についての講義を差し上げることになり、その際に粘菌の標本をキャラメルの箱に入れて渡されたことが知られています。さかなクンはここまで変わった行動はしないと思いますけど(さかなクン、ごめんね)、なりふり構わず自分の好きな事だけを追求し続け、世の中に認められる姿が重なってしまうのです。
南方熊楠のたくさんの研究のなかで、私が一番興味を持っているのは「縁」についてです。
「今日の科学、因果は分かるが(もしくは分かるべき見込みがあるか)、縁が分からぬ。この縁を研究するのがわれわれの任なり」
彼はそう言って縁について研究していたようです。
血が結ぶ縁とか地が結ぶ縁とか、袖振り合うも多生の縁とか……今上天皇とさかなクンとの不思議な縁なんかを考えだすといろいろな方向に考えが拡散して、楽しすぎて時間があっと言う間に経つ。それを系統立てて研究しようなんて熊楠っていう人は本当に変わった人だなあと思う。
話は変わりますがクリスマスです。
昨日はイヴでパーティしましたか?
日本は長らくキリスト教とは縁のなかった国のはずですが、こうしてクリスマスは年中行事のひとつとなっているのが実状です。何事も縁を大切にする国民性なのでしょう……考えようによっては新し物好きだわね。異国の文化に触れるのも何かの縁。気づいたら異国の文化を自国の文化に取り込んでしまう柔軟性。でも最近自分はなんだか日本の文化をもっと深く知りたいと思うようになりました。新し物好きも歳を重ねると、元々手の中に持っていたものを振り返りたくなるようです。
次にやってくるのはまさしく日本のお正月。
少しゆっくり色々な事に考えを巡らせることが出来る期間がやってきます。大切に消化したいです。
さかなクンの嬉しそうな会見をペタリ。
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