読み終わっちゃった……
「剱岳 - 点の記」読了。
あぁ、面白かった…………
ジワジワジワジワ(と余韻に浸っている)。
いろいろやる事がたくさんあって、わざと時間をかけて読みました。
それと一旦本を閉じ、著者 新田次郎氏の息子である数学者・藤原正彦氏の著書「数学者の休息時間」をめくったりしたので更に時間がかかってしまいました。
だけど考えていたよりもずっと淡々とした作品でした。もちろん手に汗握る描写もたくさんあるのですが、剱岳に登って「やったぜ!」って感じで終わる訳ではななく、その後に続くお話はちょっと淋しくなるような内容でした。「サラリーマン(正確には公務員だけど)」の悲哀がひしひしと伝わってきて、こっちまで悔しいというか。単なる山岳小説でもないし、「プロジェクトX」的要素だけの作品ともいえません。
それにしても明治時代に主人公 柴崎芳太郎が測量し割り出した剣岳の高さ2998メートル。機材が運び上げられず四等三角点の設置までしかできませんでした。100年経ってGPSで割り出された標高は2999メートル。柴崎氏の測量の精度に驚きです。
本文のあとがきは「制作秘話」的な内容で、作品執筆に至る経緯や、執筆前に登った剣岳登山の様子。そして登場人物の家族や子孫に取材をした内容が書かれていて、これがまた興味深かったです。
剣岳にはとても登れそうに無いけど、気長に、すこしずつ、それに近い山を歩けるようになりたいなあと思います。
原作を読んでますます映画が楽しみになりました。
久しぶりに「剣岳 点の記」のサイトを覗いたらいろいろと更新されていて、メイキング映像や予告を観て早く始まらないかなあ……と6月20日が待ち遠しい気分。
さあ、次は何を読もうかな?
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