文章の力に酔う……「剱岳 - 点の記」読書中。
「没頭しすぎちゃだめなのよん」
と自分を自制しながら読み進めている「剱岳 - 点の記」ですが、惹き込まれています。とは言え、まだ50ページ強しか読めてません……自制しているから。
他にもやっていることや、やらねばならんことがある訳でその管理が難しい。でもまあ独身ですから、自分をコントロールすればいいだけですけどね。
主人公が剱岳登頂を前に下見に行き、秋が訪れる山を歩く場面。
紅葉する木立の描写に、私は昨年歩いた涸沢までの道を思い出す。
ブナの樹林帯を過ぎると杉の森林に入り、杉の木の高さが低くなり、倒木が目立つようなところに来ると、目もさめるような赤い実を付けたナナカマドの群(むれ)があった。ダケカンバの疎林の中に点在するナナカマドの赤い群の中にこの秋の装いの総決算を見るようだった。 <剱岳 - 点の記 より>
美しい山で、時折、主人公は家に残って彼の帰りを待っている妻のことを思い出したりするのだが、その描写に不器用な愛を感じる。仕事に誇りを持って打ち込んでいる男性とは、こういう愛情の持ち方なんだわ……これを分っている女性がどれくらい今はいるのだろうか? いや、今の男性はこんな風に妻を思うことはあるのか? だから今の女は……離婚率は……不倫は……などと考えるヒマも与えず、男ばかりの小説は進んで行きます。
ああ〜、映画も早く観たいわ。
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