ありがとう
会社の帰り、乗り換えの駅と駅を繋ぐ連絡通路。人間で溢れていて歩きにくいのに、脇の方にはストリートミュージシャンがジャカジャカやってるし、ティッシュやチラシ配りが所々で待ち受けているし、水商売系のスカウトマンが立ってるし、もうなんだか正常な気分では歩けない状態、いつも。
今日も目を三角にして、連絡通路を隣の駅に向かって歩いていると、ナイスタイミングで差し出されるティッシュが……もらうまいと思っても受け取ってしまう。うう、おぬしプロだな、と思った瞬間に、今度はお水系求人フリペーパーが差し出された。ほんの一瞬受け取るのをためらったが、差し出された手から懇願、哀願にも似た波長が私に伝わって、耳には「お願いしますッ!」の言葉が。
………受け取りました。いつもだったら絶対に拒否なのに。
すると、差し出したお兄さんは、「助かりました、ありがとうございます、ありがとうございます」という声。
ちらっとだけ見たお兄さんは、思いっきりズボンを下方向にずらしてはいていました。服装からすると、私とは接点がない嗜好のお兄さんだと思います。
もらったフリーペーパーは私には役に立ちそうにないし、求人参考にして出かけたところで、採用になるはずもないし、まさに見当違いの人に渡してしまっています。きっとなかなか物がはけなくて困っていたんだと思います。
お兄さんの「ありがとう」は何度も耳にこだましました。お兄さんの心からの言葉というのがわかりました。
ちょっと苦しそうで、ホッしているような「ありがとう」でした。
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