風のガーデン
第3回で、主人公・貞美と、彼の家族が背負う辛い過去がようやく明かされました。
明るくひょうひょうと仕事をこなす優秀な麻酔医師の貞美。その姿からは想像も出来ないセクシュアルな面、辛い過去、過酷な現実……人が他人に見せる姿など、ほんの一部でしかない事が良く描かれている。
ひとつの家族を描く事で、ここまでいろいろなストーリーを持たせる事が出来るんだと考え、また、リアルな人間はこうしていろいろな事件や障害や幸福や不幸など、抱えきれないほどの事項を一度に平行してこなしながら生きているんだ……多分自分だって、と思います。
特に障害者である岳君のエピソードや、がんの闘病の部分は、自分も同じような心境になったり、身近に感じる事もあり、胸に響きます。
そして毎回感じるのは、緒形拳さんの台詞。
ご自身も闘病されていた緒方さんが、台本を読んで、これらの台詞のひとつひとつをどのような心境で語られたかと思うと涙が出てしまいます。多分、この役を演じる事は運命だとお感じになっていたのではないでしょうか。
人の生き様の後ろに静かに映る富良野の景色が登場人物のそれぞれの心情を写したり、包み込んだり。しばらく出かけていない富良野の、あの緑の香りのする風がかぎたくなります……エンディングを観ると必ず。
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風のガーデン見る時、私もいつも緒形さんのセリフを同じ
気持で聞いています。
彼が発するセリフの一つ一つは、そうでなくても
重くて心の響く言葉ばかりだもの。
オープニングに写る緒形さんの書かれた題字を見るだけでも
そこに込められた想いがあるような気がして。
本当に立派な生き様だなと思います。
私も、今は北海道へ行きたい度数がぐーんとUP中です。
投稿: kana | 2008年10月26日 (日) 09時02分
>kanaちゃん、こんばんは。
kanaちゃんも観てますか。『風のガーデン』。
岳君が可愛がっていた愛犬「螢」が亡くなった第2回。
諭すように話す緒方さん演じる貞三の台詞に、私、涙が止まりませんでした。
……人は誰でも死にます、涙が出るのは逝ってしまった相手が愛しいからです。
……動物も草も同じ命なんです。でも花が枯れてしまっても君はいちいち泣いたりしないでしょう?
倉本聰さんの脚本は素晴らしく、この先、貞美と家族はどのようになるのでしょうか。目が離せません。
北海道……今年は独りでふらりと行って雪景色が眺めたいな、なんて考えています。
投稿: 更紗 | 2008年10月27日 (月) 22時28分