東京大空襲と渥美清さん
今日が東京大空襲のあった日だという事は知っていましたが、偶然に「寅さん」こと渥美清さんの誕生日という事を知りました。
そして、渥美清さんは、この東京大空襲にあって家を焼けだされてしまったそうです。
誕生日に焼けだされるって悲しいだろう……でも戦争中は、今生きているという事だけが大切で、そんな余裕なんかないのだろうけど。今では想像もつかない状況。ほんの60数年前に東京は焼け野原で、たくさんの人が亡くなったなんて。
参考に、こちらがWikiの渥美清さんのページ。
今の会社に勤める前に、ライターをやっていて、そこで山田洋次監督の取材をした事があります。『男はつらいよ』47作目「拝啓 車寅次郎様」の時です。後から考えると、既にその頃の渥美さんは大変に体調が悪い状況だったようです。お話が進んで行くにつれ、山田監督に渥美さんの仕事ぶりの話をお聞きすると、役者としても人間としても大変高く評価されている事をお話くださったのですが、「寅さん」のイメージからもっともっと明るく軽快なエピソードが飛び出すのかと期待していたのですが、そういう話はなく、そのとき私としては拍子抜けというか、強く感じた「違和感」だけが今でも残っています。このころ、渥美さんは肝臓がんが肺に転移して演技はとても難しい状態だったのを押して出演されていた事を、ずっと後になって知りました。山田監督もそんな渥美さんを気遣いながら撮影をすすめていたということで、私が感じた違和感はこういった背景から来ていたのでした。
最近のTVのトーク番組で、確か佐藤B作さんだったと思うのですが、「寅さん撮影秘話」を話しているのを観ました。山田洋次監督はあんなに温厚な人柄に見えるのに(実際取材の時などは温厚で静かな方でした)、撮影の時は大変に厳しく、現場はピリピリして緊張感で張りつめていたそうです。超ベテランの俳優の方にもダメ出しがたくさん出される中で、渥美清さんは悠々とアドリブを交えて演技をなさり、その演技に山田監督も思わず笑いながらOKが出される様をみて、渥美清さんの役者としての凄さを思い知らされたと言っていました。
若い頃は「男はつらいよ」の面白さがよくわからなかったのですが、時々TVで放送される内容を観ると、年を重ねるごとにこのストーリーの面白さ、登場人物である市井の人たちの喜びや悲哀を感じられるようになりました。
ほんとに偶然のつながりで思い出された記憶。
本棚の奥から、取材資料で頂いた台本を引っ張りだしてみました。なつかしい。
今なら図々しくサインとかしてもらったかもしれませんが、当時はできませんでした。
ページをめくるとこうしてキャスティングなどが……もちろん本文もあり。完成してから取材でしたから、決定稿のはずです。台本を見ながら作品を鑑賞というのも面白いかもしれません。
なんだか、柴又帝釈天に行ってみたくなりました。
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