石井筆子
好きな女優さんは、江角マキ子さん、常磐貴子さん…自分とは対極にあるクールな風貌に惹かれます。
Yhoo!ニュースを見ていたら常磐貴子さんが新しい映画に出演される「筆子その愛」が紹介されていました。
私の兄は障害を持っていますが、これまで「石井筆子」と言う名前を、全く知りませんでした。日本の障害者教育の礎になった人なのですね。華族に生まれ、3カ国語を操り、美貌と教養を身につけた彼女は「鹿鳴館の華」と呼ばれたそうです。そんな恵まれた境遇の彼女が障害者教育に目を向けることになる理由のひとつに、長女が知的障害児だったということがあったのだといいます。次女、三女も病弱で早くこの世をさり、夫までもが病死する…過酷な運命の果てに彼女が選んだ人生が障害者教育と、その先駆けとなった2番目の夫、亮一を生涯の伴侶とすることだったというのは、あまりにもドラマチックで、同時にどこからそんなパワーが出るのかと溜め息すらついてしまいます。
私も障害者を持つ家族のひとりとして、その肉体的、精神的な(あるいは金銭的にも)苦労が計り知れないものであることを知っています。障害の度合いや、経緯によって、そして受け入れる側のキャパシティによって違いはあっても、想像を絶するような壁を何度も経験するのです。それは時代が変わっても同じだと思います。そして筆子という人が、何不自由なく育った人間だと思えばその壁はさらに厚かったに違いない、と思うのは、私が意地の悪い心を持っているからなのでしょうか。
私がここでくどくどと評論するより、このインターネットが発達した時代、興味があればぜひ石井筆子という人のことについて、検索してみてください。
石井亮一が創り、筆子が育てた「滝野川学園」は今でも二人の遺志を受け継ぎ、多摩にあるのですね。この学園が以前あった巣鴨に、私も大学を選んで通ったことに不思議な共通点を見いだしてしまうのは考え過ぎかもしれません。
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» 常盤貴子さん演じる『筆子、その愛』 [日々是好日−つれづれよっぽブログ]
大学時代の友人がメールで、「常盤貴子の主演映画が公開されるって…}と教えてくれた映画が、 『筆子、その愛』(山田火砂子監督:現代ぷろだくしょん、今冬に公開予定)。
⇒公式サイトは、こちら。
この映画は、幕末に生まれ、明治から戦中に生き、日本初の知的障害....... [続きを読む]
はじめまして、よっぽと申します。
常盤貴子さん主演で、筆子さんの生涯が映画化されることを知り、あれこれブログを検索したところ、あなたのブログにたどり着きました。
私のブログで、映画と筆子さんのことに触れましたので、トラックバックさせていただきました。
梅雨に入りました。お体を大切に、お過ごしください。
投稿: よっぽ | 2006年6月12日 (月) 01時39分
はじめまして、よっぽさん。
偶然にも私のブログを見つけてくださったとのこと。ありがとうございます。石井筆子さんの映画、楽しみです。
サブタイトル通り「だだ無駄ブログ」ですが、時々は遊びに来てくださいね。
よっぽさんこそ、体調にくれぐれも気をつけて。そちらのブログも遊びにいきますね。
投稿: 更紗 | 2006年6月12日 (月) 23時20分
「天使のピアノ」という映画からこの石井筆子さんのことを知りました。
こちらのブログにトラックバックさせて頂きます。
よろしくお願いします。
投稿: かっこー | 2007年1月26日 (金) 23時24分
大変申し訳ありません、
トラックバックできませんでした。
投稿: かっこー | 2007年1月26日 (金) 23時27分
はじめまして。かっこーさん。
トラックバックできなかったようですね。おそらく検索なさって、この日付のブログを直接ご覧になったのではないでしょうか?
ご面倒でもトップページから入って「バックナンバー」2006年6月から追って6月10日のこのブログを開いていただけるとトラバすることが出来ると思いますよ。
まだ映画を観ていませんが、この映画はきっと障害者教育だけではなく、人がいきて行く上で大切な何かを感じさせてくれる内容だと思っています。
物事を変えるのは難しい。一人一人がまず感じて、考える…昨今一番不足しているのは、関心を持って、感じて、考えるというこの本当に小さな心の動きだと思います。
なんだか小難しいことを書きましたが、私のブログはダラダラお気楽ブログなんで、また遊びにいらしてくださいね。
投稿: 更紗 | 2007年1月27日 (土) 12時04分