最後のランチ
会社移転が迫って来て、恵比寿のおいしい味と『さよなら』をしています。
愛するソルティモードのダルバートは、今日が今年最後のランチ。夜はまだ営業するそうですが、お昼は年内今日までの営業なのです。ランチの再開は来年の1月中旬か下旬とのことなので、もうその頃には私達は本社へ引っ越してしまうので、ひとりランチを頂きに行って来ました。
今日はお客様がとても少なく、静かにダルバートを頂くことができました。本当に小さなスペースの店内にある、これまた小さな窓から、代官山へ続く坂を眺めてお昼のひとときを過ごしました。マスターはキッチンで黙々と仕込みを続けていて、その調理器具が立てる金属のぶつかる音でさえも心地良く耳に届き、急な坂道を行き交うクルマを見ていて、あ、この坂ってこんなに急だったのねと今さらに気付いてみたり…同じ長さの時間がこれほどゆったりとして、心休ませてくれる空間を失ってしまうのがとても残念でした。
私がダルバートを食べ終えるのを見計らって、絶妙のタイミングで出される熱々のチイヤ。ミルクとお砂糖たっぷり、スパイシーなのに優しい味が、喉を通って私の中に落ちると、トゲトゲした気持ちもすべすべに変わって行く。
ネパール グルン族出身のマスターにお世話になった御礼を伝え、恵比寿に来る際は必ず寄ると約束しました。そして素敵な奥様と可愛いお子さまにくれぐれもよろしくと付け加えました。奥様は私と同じ誕生日だったので、そのことも伝えると彼はにっこりと笑い言ったのです。
『それじゃあ、あなたも強い女ですね』
古いエレベータを降り、ビルを出て、枯れ葉をカサコソと踏みながら会社へ戻る途中、落ち着いたヘアサロンの向かいの路上には、白菜が干してありました。バリッとしたビジネスマンが通る横で、割烹着を着たお母さんが落ち葉を箒で集めていました。私は強くないし、できればもっと強くなりたいもんだよ。恵比寿のこんな庶民的なあたたかさが好きだったな。次に行く街でも私を勇気づけてくれる風景がありますように。
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