台所という空間
お台所が好き。
部屋の中で一番好き。
ここは私にとって食べ物を造り出すための工場であり、考えるための書斎であり、不満や悩みを流してくれる場所でもある大切な場所。
吉本ばななさんの「キッチン」という小説があったが、主人公のようにお台所に横になってもいいくらい。
マンションを決める時に考えたことの一つは、シンクは対面式かどうかだった。迷いはあったものの、結局対面式は選ばなかった。後悔はしていないけど、確かに来客と話そうとした時は会話が聞こえなかったりして不便もある。こうして考えると、コミュニケーションの場でもあるってことだね。家族がいれば対面式の方がいいかもしれない。でもシンクに立つとみんなに背中を向けるっていうのは、ひとり料理に没頭したり、ちょっと味付けに失敗して慌てているところをみられなくていいのです。
あと、お風呂と洗濯機置き場から台所を通って、台所のわきにもベランダに抜けるドアが付いているのが気に入っています。ドアを開いたベランダにはスロップシンク。靴などを洗ったり、ガーデニングの泥を洗ったするにはとても便利。そのドアには、ハワイで手作りされているウインドベルが下がっていて、風が吹くといい音を奏でてくれます。
私はよく洗い物をしていると、心が遠くに飛んで行くような感覚になるのです。先に逝ってしまった友人や知人の事を考えたり、過去に悩んでいた自分を冷静に思い出して見つめかえしたり、そういうちょっと不思議な時間が洗い物の時間。大枚はたいて食洗器を付けたから、使うこともあるけど、洗い物の時間もどこか大切にしたい。
夜突然目覚めて、お気に入りのオレンジ色の冷蔵庫を開けた時の灯りにホッとする気持ちが心地よかったりもする。
背の高いスツールに浅く腰をかけて、冷たいコーヒーを台所で飲むのが好き。
一人暮らしの私のお台所は、私が最も多く時間を過ごす場所でもあり、一番整理されている場所でもあります。そして、大切な人と一緒に料理を作ったりする場所でもあるのです。男子厨房に入らずなんておかしいよ。
男子と一緒に厨房にいるのも楽しいよ。もし結婚なんてイベントが私にあれば是非週末は一緒に料理なんぞしたいものだと思っています。
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