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2008年6月 8日 (日)

平湯・上高地の旅 2

「平湯・上高地の旅 1」はこちら

旅行2日目。



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画像は平湯の宿の夕食で出たトマトのデザート。
ほんのり甘酸っぱいさっぱりとした味でした。自分でも作ってみたい!






クルマを「あかんだな駐車場」に預け、いよいよ上高地へ。
釜トンネルを抜けると、そこは上高地。美しい木立が迎えてくれます……と言いたいところですが、雨が本降りで景色は台無し。当初の予定では大正池バス停で降りて、ホテルまで散策だったのですが、あまりにも雨がひどいのでスルー。それでも大正池を眺める人はいるらしく、何人かの方はここで降り、逆にここから乗ってくる方々もいました。バス停に停車している時、バスの前にニホンザルが!かなり大きくて、雨の中を悠々(というよりはのうのうと、という感じで)横切って行きます。バスの大きな窓がフレームのようになってテレビの映像のような錯覚を起こす……いやいや本物だ。初めてこんな間近で見てしまった。
慌てていて撮影ができず、残念。
それにしても母が眺めたかった大正池だったのに……水もすっかり濁って茶色だし、とにかくぬれて風邪でも引いたら困るという事で終点のバスターミナルまで乗って行きました。(後々、ここで歩かなくて正解だった事を痛感。おそらく腰痛が出ていた父に無理をさせたら歩けなくなったと思われます。Oh! Jesus!!)

上高地バスターミナルに到着。
バスを降りるとすぐのところに何やら土を盛ったような大きな山が……近寄るとそれは雪。まだ雪がしっかり残っているのです。表面が泥で汚れていて近寄るまで気づきませんでした。残雪はそこかしこで見られ、上高地には春がまだやって来たばかりという事に初めて気づかされました。


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この看板を見て、父が上高地に来たのが昭和27年である事が判明(上高地が特別名勝・特別天然記念物に指定された年に来たという記憶があったため)。



お腹がすいたので、ターミナルの食堂で軽く食事。両親はおそばを、私はラーメンを頼みました。窓際のカウンター席だったので、雨を恨めしく眺めながら麺をすする私たち。食べ終わってお土産屋を物色している間にだんだんと雨がやんで、ホテルへ歩き出す頃には雨が上がりました。ラッキー。


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河童橋は天気が悪くてもこの人出。








 

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河童橋を挟んで両側に見える焼岳(し、下しか見えない!)と






 

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穂高連峰(ほとんど雲をかぶっている)。

 

川が満水、濁流。






ターミナルから5分くらいのところにある「河童橋」で記念撮影。さすがに河童橋に到着した時は両親ともに感激した模様。曇り空の切れ間から時々ちらりと覗く焼岳と穂高の山々を交互に眺め、写真を撮ってしばし上高地に来た感慨を噛み締める私たち。……ほとんど見えなくても充分感激だった。

河童橋を堪能した私たちは、2日目の宿「上高地清水屋ホテル」へ歩き出しました。どんよりした空とゴウゴウと流れる梓川の濁流、そして雨にぬれた木々を見ながら足を進めていました


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どよ〜ん。







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雨上がりの木立。水たまりに映る景色も美しい。





が、どうも父の様子がおかしい。どうやら足が本格的に痛くなって来た模様。しかし途中で立ち止まったとしてもタクシーなどの迎えは来ない。上高地は一般車両は入れない規制区域なのだ。救急車でも呼ばない限りは自分の足で宿までたどり着かなくてはならない。休み休みゆっくりと歩き、普通の人の倍以上の時間をかけてようやくホテルに到着しました。


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ホテル近くにあるウエストン碑。日本の登山の父。ウチの父もこの碑の前に立って写真を一枚パチリ。


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判りやすい解説もどうぞ。




この時点で疲労困憊の父は、ベッドに横になりそのまま眠ってしまいました。母も父を心配したせいか疲れた様子。ここは温泉のあるホテルなので早速お風呂に行ってゆっくりするよう話し、私は30分程度休むと必要な物だけをリュックに詰めて散歩に出かけました。
行き先は散歩にしてはかなり遠い明神池。片道約一時間!
両親を明神池に連れて行くのは絶対無理だと思っていたので、ホテルに着いたら私だけ明神池まで行って、写真を撮ってきて見せようと密かに画策していたのです。

午後3時ホテル出発。夕飯は午後5時半から6時までの間にスタートするように言われています。帰ってこられるのか?




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再度河童橋に戻ってスタート。







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「気をつけて」と河童橋のそばにいた鳩がお見送り。
山鳩のようです。




地図を片手に、時々降る雨の中を急ぎ足で歩く私。この時間に明神池に向かう人はおらず、会う人は全て明神池から帰る人ばかり……不安。



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時折こうして青空が見えたり、霧雨がわーんと降ったりを繰り返す。







夕暮れも迫って暗くなってくるわけで(そもそも曇天なので暗いから夕暮れなのかよくわからない)、山深く熊でも出るんじゃないかとビクビクしながらもシャカシャカと歩みを進めます。出発して 30分後には熊では無く、サルの親子に遭遇。何本もゴウゴウながれる川を渡り、濡れてツルツルの木道を通り、時々開ける景色に癒されつつ………





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肉眼だともっともっと近く見えました。2匹の間に赤ちゃんサルもいました。









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こんな沢を何本も超えます。










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沢にかかる小さな橋の上から見るとこの流れ!
怖いくらい。




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そして木道が断続的に。草が生えているようでも下は湿地帯。








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時折流れがゆるみ開けた場所に出ると来んな光景が。
立ち枯れた木が美しい。








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またこんな光景も。小さく写るオシドリはここで越冬し、棲み着いているんだそうです。





見えました! 明神橋です。


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行ってみたい、渡ってみたいけど……時間がありません。
まずは明神池へ。






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ようやく明神池に到着。
穂高神社奥社の鳥居。木でできていて趣深い。






ここまで約1時間10分。
明神池は穂高神社の奥社になっていて3つの池を有すお社でしたが、三之池は土砂崩れで消失してしまい現在は一之池とニ之池を見る事ができます。そもそも上高地の名前の由来は神降地(または神垣内)から来ており、この奥社に神様が舞い降りる事から上高地となったとしおりに書いてありました。このように池は奥社が管理しているため参拝する事になり拝観料を支払ってみせていただくことになります。
受付で300円を支払って池に向かうと………



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まずこのような光景が表れます。
神事で使われる桟橋と船が風景に溶け込んでいます。






言葉にできないほど清らかな場所で、本当に神様がいらっしゃるのだと信じられる空気が流れていました。不思議に池にいるお魚(イワナ?)も、人影が見えても 全く慌てる様子がありません。池の水は澄み切っていて、「ホントに水? まさかゼリーでは??」と訳の判らない想像をかき立てられるほどの美しさです。




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すぐそばに悠々と泳ぐお魚がそこかしこに! とにかくお水が澄んでいます。







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広い一之池。静まり返っていて風の音と鳥のさえずりしか聞こえません。






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こちらは二之池。





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二の池から振り返ると、このように一の池が見えます。




ずっとずっと眺めていたい景色……来て良かった。
ホテルにいる両親に見せるために写真と動画を撮りながらも、時々景色の美しさと、神秘的な空気に涙が出そうになりました。
池を出て、お社にゆっくりと手を合わせ、家族の健康と今回の旅の安全をよくお頼みして来ました(おかげで父は足が痛くても無事に帰ってこられたのだと感謝しています)。

こうして計画していた穂高神社奥社へのお参りと神明池に行く事はできたのですが、実はもう一つしたい事がありました。

それは明神池の入口に建つ嘉門次小屋で、囲炉裏で焼かれるイワナを食べる事!
また食べる事かいッ!(と己に突っ込み。)

イワナを注文すると焼き上がるまで約10分、食べるのに更に10分強はかかる……もう日はかなり傾いて来て山の間に落ちてしまったら歩いて帰る自信が無い。この時の私は幾分は冷静でした……(この期に及んでまだイワナを食べようとは冷静じゃないわな)。自分の内側で暴れまくる「イワナたべたいよ~ん」という誘惑の言葉に耳を塞ぎ、身を切られる思いで(大袈裟!)嘉門次小屋を後にする私……諦めるために小屋で購入した絵ハガキは、いろりで焼き上げられるイワナの写真だった………ええいクドイわ!私。
雨もまた降り出して来て、嘉門次小屋から歩き出そうとすると入り口のところに佇むお兄さんが。どこかで見たなあと考えて思い出した。以前買った「山小屋ごはん」嘉門次小屋のページでインタビューされていたイワナを焼いているお兄さんだった。サヨナラと挨拶すると「気をつけて」と声をかけてくれたので、ゼーッタイに、また来ます!と力を込めて言ったら笑いながら「またいらしてください」と言ってくれました。

山小屋ごはん
松本 理恵
4635450090

ついさっき、早足で来た道を、また早足で両親が待つホテルへ帰ります。
両親が待っているから早く帰らないと心配させる、と気持ちがせいていたのですが、ふと『こんな気持ちで道を急いだのは何年振りだろうと』考えた。大人になってからはこんな風に思う事はあまりなくなったし、マンションに移ってからは皆無になってしまった。遅くなって誰にもとがめられる事の無い自由な生活のつもりでいた毎日。でも鬱陶しくなるほど誰かに心配してもらえる事のあたたかさを思い出した帰り道。

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足下に咲くニリンソウに励まされながら歩きます。







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雲が流れているせいか、時々怖くなるほど暗くなって夕闇に飲み込まれるのではないかという気持ちになるのです。






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歩きはじめに通った景色を目にし、河童橋まで近くなって来た事を実感。足取りが少し元気になりました。






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上高地のイメージはブルーだったのですが、この明神池までのこの日のカラーはグレーでした。






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河童橋近くまでようやく戻ってきました。雲に日が射して、今まで見た事の無い不思議な光景。




山の神様に無事にホテルに戻してもらえる事を口の中でモソモソと頼みながら、黙々と歩き続け……約1時間10分後、河童橋まで戻って来たのでした。
ホテルまであと10分。ようやく人間の息づかいが実感できるエリアに戻って来たようで、ふぅと安堵しながらホテル到着!
両親の顔を見て安心する事ができました。

時間は午後5時45分。休憩や見学時間を入れて約2時間45分のお散歩でした。

さあ、今夜の夕食はおいしいかな??


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『よかったね♪』
(ホテルロビーに飾ってあったお人形。木彫のようです。可愛らしい。)





「平湯・上高地の旅 3」へ続く

※6/11 文中の写真キャプションの記載に誤りがあったため一部訂正いたしました。

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コメント

更紗 様 こんばんはー!
上高地の写真を一枚々拝見させていただきました。
とても美しい風景はホント心洗われますね~♪
嘉門次小屋の岩魚は私も食べたかったのですが、
当時大変混雑していたので諦めました...orz
あ~上高地行きたいな~
「平湯・上高地の旅 3」も楽しみにしております!

>TAKA様、こんばんは!

コメントありがとうございます。
TAKA様のように写真が上手なら良いのですが、ブレブレの写真が多くてごめんなさい。
アップするのに時間がかかるのですが、週末当たりには「3」をアップできたらと思います。

上高地、3日目は晴れてくれたのですが明神池に行った時は、時々霧雨が降ったりする状態。
……晴れてくれていたらどんなに素敵だったかなあと今でも思います。
父が明神池に行った頃は、まだ木道も整備されていなくて、湿地帯はかなりドロドロ状態で歩いたと言ってました。ホントかな? もう50年以上も前の話ですし記憶違いもあるかも。
……父曰く「山は変わらないなあ。自分はすっかり年を取ったけど」ですって!

両親への想いが表れて、結構と思います・・・。

只、一つ誤りが有るのが惜しまれます・・・。

それは、河童橋より上流‐右側が穂高連峰。
そして、河童橋より下流‐左側が焼岳。

多分、曇で山岳下部しか見えず・・・???
 

>上高地より帰宅者様、こんばんは。

そしてご指摘ありがとうございました。
お恥ずかしい。間違ってしまったようです。早速後ほど
修正いたします。
上高地、行ってきたのですね。良い旅でしたか?
よろしければまたいらっしゃって、足跡残して行ってくださいね。

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